公的支援を受ける~労働者編

ファイナンシャル・プランナー 當舎 緑

2018年11月作成

地震で一番こわいこと

2018年は、1月の大雪に始まり、地震や水害、土砂災害、台風と、次から次へと大規模災害が起こりました。「今後30年以内に震度6以上の地震が起こることが予想される地域」という日本地図をニュース(出所:地震調査研究推進本部)で見た方もいるでしょう。

地震は、今や日本のどこで起こってもおかしくありません。地震で一番こわいのは、「収入」と「住まい」を同時に無くすことです。大規模災害になると、自宅だけではなく、職場も被害を受けることもあります。自宅に保険をかけていても、労働者として、災害時どんな補償が受けられるのか、ほとんどの方はご存知ないのではないでしょうか。

知っておきたい4つの支援

災害時に受けられる支援は4つに分けられます。
「現金で受け取れる支援」、「現物で受け取れる支援」、「減額もしくは免除してもらえる支援」、そして、「借りられる支援」となります。

被災後すぐにすべきことは、支払っているものの減免を考えることです。そのためには市町村に「罹災証明書」を発行してもらい、医療費の自己負担やNHKの受信料、住民税や固定資産税等の税金、病院の窓口で支払う自己負担金など「減額もしくは免除してもらえる支援」のうち、自分はどれが申請できるのかを確認しておくといいでしょう。

ただ、対象となるのは、ほとんどが「半壊」以上の認定の場合です。被害程度が「一部損壊」と認定されるなど、納得できない認定をされた場合には、再調査を依頼できます。

支援一覧

もらえるお金 減額・免除されるお金 現物支給 借りられるお金
  • 災害義援金
  • 被災者生活再建支援金
  • 災害弔慰金
  • 休業手当(雇用保険)
  • 給料の立替払い(労災保険)
  • 所得税
  • 固定資産税
  • 自動車税
  • 国民年金保険料
  • 国民健康保険料
  • 医療費の自己負担
  • 住宅応急修理
  • 仮設住宅
  • 災害援護資金
  • 災害復興住宅融資
  • 奨学金

申請窓口:都道府県、市町村、税務署、日本年金機構年金事務所、労働基準監督署、公共職業安定所、社会福祉協議会、協会けんぽ、日本学生支援機構など

住宅再建のための収入確保を考える

自宅が被災すると、後片付けをしたら、そのまま住める状態なのか、それとも建て替えるべきなのかを判断する必要があります。もし、自宅が住めない状態となっている場合でも、職場が被災していなければ、職場の近くへの引っ越しも一つの選択肢となります。ただ、引っ越しをしたくない何らかの事情があり、遠くには行けない事情を抱えている方もいるでしょう。

住宅が住めない場合で建て替えをする場合の公的支援は、最大で300万円です。壊れた自宅を再建しようと、新たに災害復興住宅融資などの融資を受けることは可能でしょう。
でも、まずは、収入の確保が大事です。職場が被災して休業が見込まれる場合には、会社から休業手当が支払われるのか、それとも一旦、雇用保険から給付を受けるのか、勤務先に確認しましょう。

新規の融資を検討するときには、「貸してくれるから」ではなく、「返せるのか」を検討するために、収入の目途を予測することは欠かせません。

公的支援はここに注意

公的支援として、減額もしくは免除されるものについては、どんどん申請しましょう。 注意が必要なのは、もらえるお金と借りられるお金です。

例えば、会社が休業し、給料を支払えないので、雇用保険から給付を受けてくれと会社から言われたとしましょう。45歳の方が270日分給付されるとなると、総額2,227,500円(*)が受け取れる計算です。

ところが、会社の休業期間が2か月で終了した場合は、残りの210日分の給付を受けることができません。1,732,500円が受け取れなかった計算になります。その後、会社が再開し、休業が終了したとしても、雇用保険の被保険者期間に、休業前の雇用期間は通算されません。

長期に働いていた方にとっては残りの期間分の給付が受け取れないことは、デメリットといえるでしょう。このデメリットを避けるためには、事業主に休業手当をまず支払ってもらって、事業主は助成金を申請するという、別の選択肢があります。

災害時には、情報が錯綜します。その中の情報がすべて正しいとは限りません。ネットの情報だけでなく、所轄する窓口に確認し、担当者としっかりとしたやり取りをした上で申請しましょう。一旦給付を受け取ってしまうと、あとで、「そんなデメリットは知らなかった」と言っても取り消しできないこともあります。

* 45歳の方が15年勤務した場合。上限額8,250円270日給付で計算。ただ、東日本大震災のように、再就職が困難な場合には給付日数が延長されるケースはある。

年齢 基本手当日額上限額
30歳未満 6750円
30歳以上45歳未満 7495円
45歳以上60歳未満 8250円
60歳以上65歳未満 7083円
1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 -
30歳以上35歳未満 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

出所:ハローワークインターネットサービス2018年8月1日現在(毎年8月1日に変更)

プロフィール画像

當舎 緑(とうしゃ みどり)

「地震保険を考えるFP研究会」「子どもにかけるお金を考える会」所属。一般社団法人かながわFP生活相談センター理事。社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナー。神戸大学農学部卒業後、メーカーに就職したものの、転職を決意。社会保険労務士事務所に勤務後、独立開業。現在は、数社の顧問として、社会保険関係の手続きなどを担当。その他にも、行政書士としての法律相談、ファイナンシャルルプランナーとして、雑誌やウェブでの執筆監修、各種職業訓練の講師、社内研修講師、消費者セミナーの講師などをこなしている。

 
  • Resta(リスタ)の正式名称は「地震被災者のための生活再建費用保険」です。
  • このページは、商品の概要を説明しております。ご検討にあたっては重要事項説明書(契約概要・注意喚起情報)、普通保険約款を必ずご確認ください。
  • お住まいの地域等によってはお引き受けができない場合がございます。
  • SBIリスタ少額短期保険株式会社でお見積り・ご契約いただいた際に告知いただいた内容は、取扱代理店へ提供されます。
  • 取扱代理店およびその担当者(少額短期保険募集人)はお客様とSBIリスタ少額短期保険株式会社の保険契約締結の媒介を行うもので、告知受領権や保険契約締結の代理権はございません。保険契約はお客様からの保険契約のお申込みに対してSBIリスタ少額短期保険株式会社が承諾したときに有効に成立します。

募集文書番号:BG02-2018-1993
2018年11月作成
引受少額短期保険業者 SBIリスタ少額短期保険株式会社

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※「地震保険」とSBIリスタ少額短期保険の地震補償保険Resta(リスタ)とは異なる商品です。



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